シソ(紫蘇)の葉は、中国原産のシソ科の一年草で、古の時代から日本にも伝えられ日本各地で栽培されています。
植物としては、ハーブの一種でもあり、葉、茎、種子、花の全体に高い香りがあり、また独特な風味もあるため、様々な料理の副食材として利用されています。
赤紫蘇が最も利用されている食品と言えば、梅干しを漬ける時に風味を高め、赤色を付けるために用いられていますね。
また、シソの果実は、塩漬けや刺身のつまによく使用されます。
シソの特徴と採取
シソには赤シソと青シソがあります。品種は異なりますが、栄養成分はどちらも同じ程度だとされています。
漢方では、シソの葉を紫蘇葉、シソの種子を紫蘇子、茎の部分は紫蘇梗と区別して使用しています。
葉や種子は精神を安定させる効果があり、その他にも、利尿効果、咳止め、発汗などの効果があるとされています。
シソの茎には、整腸作用があり、食欲を増進させる効果も期待できます。
シソの採取時期は、早く気により少し時期が異なります。シソの葉は8月、種子は10月に採取します。
シソの使用法
シソの葉は乾燥させる時には、陰干しにより自然乾燥させますが、種子は天日干しにより乾燥させます。
こうして乾燥させたシソの葉や茎を煎じたり、入浴時に湯船に入れて用いたりします。
煎じ法(一)
- 種子5g~15gをコップ3杯の水で煎じます
- 一日3回に分けて、温かい湯で服用します
- 効果:咳止め、解熱、発汗、鎮静、鎮痛、利尿作用
煎じ法(二)
- 乾燥した葉20gをコップ2杯の水で半量に煮詰めて服用します
- 効果:解毒、健脳 など
浴湯法
- 葉や果実を取り除いた茎の部分を浴槽に入れて入浴します
- 効果:腰痛、神経痛、リュウマチ、痔、打ち身、精神安定
シソの薬用酒の作り方と効果
材料
- シソの葉と果実 : 200g
- ホワイトリカー : 1.8L
- はちみつ : 1~2カップ
- レモン : 3個
作り方のポイント
- 赤ジソと青ジゾのどちらを使用してもよい
- 葉と果実を2日~3日程度陰干しした後のしんなりしたものを漬け込みます
- レモンを加えると風味が引き立ちます
保存と熟成期間
- 保存場所 : 冷暗所
- 最低保存期間 : 3ヶ月間
- 熟成期間 : 6ヶ月間以上
- 材料引き上げ : 3ヵ月後(レモンは3週間後)
飲用方法
- 一回の飲用では1杯~2杯が適量
- 常用すると効果が大きい
- 水で割って飲むと飲みやすい
- ハチミツなどで甘みを付けると飲みやすい
効果効能
- 貧血、止血
- 解熱、咳止め、喘息、風邪、去たん、発汗作用
- 整腸作用、健胃
- 鎮痛、神経痛、リュウマチ、腰痛
- 痔
- 解毒
- 健脳、鎮静、精神安定作用 など
食用シソのまとめ
項目 | シソ |
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分類 | シソ科シソ属 |
学名 | Perilla frutescens |
生薬名 | 紫蘇葉 紫蘇子 |
場所 | 日本全国で栽培 |
採取時期 | 葉:8月 種子:10月 |
大きさ | 草丈:40cm~60cm |
薬用部位 | 葉、種子 |
調製法 | 葉:陰干し 種子:天日乾燥 |