ハハコグサは、キク科の越年草(二年草)で、春の七草の一つで、若芽を摘み取り、熱湯で茹でた後、七草粥に入れて食べる野草として知られています。昔は、草餅の食材としても用いられていました。
ハハコグサの特徴と採取
ハハコグサは、日本全国の田畑の土手や原野などに自生しています。地域によっても異なりますが、毎年5月~6月頃に開花します。
ハハコグサの草丈は、20cm~30cmまで生長します。茎の先端に細かい黄色の小花を密集させて花を咲かせます。
ハハコグサの葉は茎に互生させ、葉と茎はともに白い柔らかい毛で被われています。葉の長さは2cm~5cm程度です。
ハハコグサの使用方法
ハハコグサは天日干しで天然乾燥させた全草を飲用します。煎じたものを喉の洗浄用として用いたり、塗布材料として用いられることもあります。
煎じ法(一)
- 乾燥した全草5g~10gをコップ2杯の水で煎じます
- 一日3回に分けて服用します
- 効果:気管支炎 など
煎じ法(二)
- 乾燥した全草10gをコップ1杯の水で煎じます
- 一日3回に分けて、温水で服用します
- 効果:急性腎炎
うがいの方法
- 乾燥した全草10gをコップ1杯の水で煎じます
- 煎じ汁でうがいをします
- 効果:急性扁桃腺炎
塗布法
- 全草の黒焼き粉を作り、トウガラシ粉を加えて、植物油で練り合わせます
- 患部に塗ります
- 効果:たむし
ハハコグサの食べ方
ハハコグサの若芽を摘んで、塩を加えた熱湯で軽く茹で、アク抜きしてから、調理します。ハハコグサの食べ方は下記のようなものがあります。
- 七草粥の具
- 草団子
- 天ぷら
ハハコグサの薬用効果
- 咳止め
- 喘息(ぜんそく)
- 去たん
- 気管支炎
- 扁桃腺炎
- 急性腎炎
- たむし
食用ハハコグサのまとめ
項目 | ハハコグサ |
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分類 | キク科ハハコグサ属 |
学名 | Gnaphalium affine |
生薬名 | 鼠麹草 |
場所 | 日本全国で田畑や平地 土手、道端、原野 |
採取時期 | 開花時:5月~6月 |
大きさ | 草丈:20cm~30cm前後 |
薬用部位 | 全草 |
調製法 | 天日乾燥 |