アロエはアフリカ原産の多肉植物で、昔から俗に「医者要らず」と呼ばれることもあります。その別称の通り、医者が必要ないくらいの万能薬として利用されてきました。
日本では、越冬が可能な耐寒性の強い品種のキダチアロエの一種です。その他にも、世界ではアロエの品種は500種類以上、存在するとされています。
アロエの特徴
日本で最も多く見られるキダチアロエは、観賞用だけではなく、食用としても使用されています。大きく生長した株は、冬になると赤色の鮮やかな花を咲かせます。
アロエベラという品種は、茎が直立する木立ちアロエとは異なり、茎がほとんど見られない品種です。中心から四方八方に葉が群生するような形状で生長します。
多肉の葉の部分の外皮は苦味が強いため、生食には適さない。葉の内部はゼリー質で、90%程度が水分で出来ており、果肉から出る汁には若干の粘りがあります。
アロエの使用法
アロエを使用する場合は、生の葉を使用します。
服用法
- アロエの生の葉を刻むか、おろし金などで摩り下ろして飲用します
- 効果:下剤、消化不良、胃痛、慢性胃炎、消炎、せき、喘息、去たん など
塗布方法
- アロエの葉を摩り下ろして患部に塗ります
- 効果:湿疹、虫刺され、水虫、あかぎれ など
貼付方法
- アロエの葉を摩り下ろして、患部に貼付します
- 効果:神経痛、リュウマチ、関節痛、筋肉痛 など
エキスの服用方法
- アロエエキス0.02g~0.05g/回を服用します
- 効果:緩下(便通の改善)、峻下(下剤)
※アロエエキスは、葉の液汁(生葉のまま、摩り下ろす)を乾燥させることでエキスにします。
アロエの栄養成分
- β-カロテン:強い抗酸化作用、動脈硬化やがん予防
- パントテン酸B5:三大栄養素の代謝に作用、動脈硬化の予防
- ビタミンC:抗酸化作用、血管の老化防止、動脈硬化予防、美肌効果
- 葉酸:貧血予防、赤血球を作り出すのに必要な栄養素
- マグネシウム:酵素の働きに作用、三大栄養素に作用するミネラル
- カルシウム:骨や歯を作り出す必須栄養素、神経の働きに作用、精神安定効果
- カリウム:ナトリウム吸収の調整、高血圧防止
- ナトリウム:栄養吸収に作用、神経機能の維持、細胞の維持
- リン:骨や歯を作り出す必須栄養素、エネルギー代謝や脂質代謝にも作用
アロエの薬効効果
- 下剤(緩下、峻下)
- 皮膚の炎症(火傷、ひび、肌荒れ、切り傷、あかぎれ、水虫)
- せき、喘息、去たん
- 整腸作用、胃腸病、胃潰瘍、十二指腸潰瘍
- 神経痛、リュウマチ、関節痛、筋肉痛
- 冷え性
- 痔
- 二日酔い
- 殺菌効果
アロエ食用の注意点
- 生のアロエを飲用する時は一杯を限度としましょう
- アロエは下剤の薬用効果がありますので多用を避けましょう
- 臓器の充血を起こすことがあります
- 妊婦や生理痛時は使用しないようにします
食用アロエのまとめ
項目 | アロエ |
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分類 | ススキノキ科アロエ属 |
学名 | Aloe L. |
生薬名 | 蘆薈 |
場所 | 日本全国で栽培・繁殖 種類により耐寒性がある |
採取時期 | 随時 |
大きさ | 草丈:20cm~80cm |
薬用部位 | 葉 |
調製法 | 生のまま使用する エキス |