韮(ニラ)はネギと同じ種属に属する多年草の中国原産の野菜です。そのため、日本の伝統的料理よりも、中華料理や韓国料理でよく使用されます。
よく食べられている料理としては、おひたしや味噌汁や吸い物の具として利用されたり、薬味として用いられることも多いですね。
また、精進料理では、肉や魚などが用いられることはないですが、ニラやネギも精が付くという理由から、料理の食材としては用いられることはありません。
ニラの特徴と採取
ニラの根は地下茎が縦横に伸長し、その先に鱗茎を付けて、そこから葉に生長する芽を多数出します。
ニラの葉には、ニンニクと同じように、特有の強い臭いがあります。これは、ニンニクと同様に「アリシン」 という臭い成分が含まれているからです。
ニラは、暑さや寒さに非常に強いだけではなく、繁殖力が強いため、何度採取しても、直ぐに新たな目が次から次へと伸ばしてきます。そのため、一度、根付いて栽培してしまえば、一年に何回も収穫が出来ます。
ニラを料理の食材として用いる場合は、春が最適です。その理由は、ニラの葉は春先が最も柔らかく食べ易いことと、また臭いも強く栄養成分も豊富だからです。
漢方では、ニラの種子を韮子と言い、ニラの茎葉を韮白と呼んでいます。また、野菜として食べる場合も、栄養成分が高く、疲労回復に効果がある野菜とされています。
二ラの使用方法
ニラを薬用として服用する場合は、茎葉や種子を天日干しにして乾燥させたものを煎じて服用します。また、生食をする場合は、和え物、煮物、炒め物、あるいは薬味として使用します。野菜として食べるだけで薬用効果が期待できます。
煎じ法
- 種子5g~10gをコップ2杯の水で煎じます
- 空腹時に服用します
- 効果:腰痛、膝関節痛、頻尿、下痢止め、鼻血、肝臓病 など
服用法
- 種子を粉末にします
- 一回1g~2gを服用します
- 効果:滋養強壮、整腸作用、腰痛、肝臓病 など
塗布法
- 葉をよく煮詰めます
- 熱い内に一日1回、患部に塗ります
- 効果:水虫
薬用効果
- 滋養強壮、強精作用
- 整腸作用
- 腹痛、疝気
- 頻尿
- 下痢止め
- 止血作用、鼻血
- 腰痛
- 冷え性
- 肝臓病 など
食用ニラのまとめ
項目 | ニラ |
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分類 | ヒガンバナ科ネギ属 |
学名 | Allium tuberosum |
生薬名 | 韮子 韮白 |
場所 | 中国原産 日本全国で栽培 |
採取時期 | 葉:6月~8月、随時 種子:9月~10月 |
大きさ | 茎高:30cm~40cm |
薬用部位 | 茎葉、種子 |
調製法 | 天日乾燥 |