野草として親しみが深い、「たんぽぽ(タンポポ)」のお茶の作り方と、その効能について説明します。
日本では各地に、タンポポの種類は20種類程度自生しています。これらの種類には、日本古来の在来種と外来種が存在します。
日本では、春になると道端に黄色い花を咲かせますね。まず、日本でよく見られるタンポポの種類と分布について、簡単にご紹介します。
日本各地のタンポポの種類と分布
- エゾタンポポ(北海道、本州北部)
- カントウタンポポ(関東地方)
- カンサイタンポポ(近畿地方)
- シロバナタンポポ(関東地方以西)
- ツクシタンポポ(九州地方)
- セイヨウタンポポ(日本全国)
タンポポの使用法
タンポポを食用にする場合、最も一般的な食し方は、タンポポ茶になります。その他には、タンポポを茹でた後に調理すれば、野草料理を楽しむことも出来ます。また、タンポポの茎や根を折った時に出て来る白い液体はイボを取り除く時にも使用されてきました。
まずは、タンポポ茶の作り方からご説明します。ただし、最初に言っておきますと、タンポポ茶は決して美味しい飲み物ではないということです。慣れないと苦味が強く、飲みにくいのが一般的です。
そのため、もしタンポポ茶のみを飲んでみて、苦味が強く感じた方は、麦茶やコーヒー、あるいは紅茶とブレンドして、飲むことをお勧めします。
タンポポ茶の作り方
- タンポポの茎葉と伴に根を抜き取ります
- 土などを洗い落とします
- 根、茎、葉を天日乾燥します
- (細かく裁断した後に乾燥してもOK)
タンポポ茶の飲み方
煎じ法(一)
- 乾燥した全草10gに、コップ3杯の水で煎じます
- 一日3回に分けて服用します
煎じ法(二)
- 根5g~10gをコップ一杯の水で煎じます
タンポポ液の塗布
- 茎葉の白い乳液をイボに塗る
タンポポ茶に含まれる栄養成分
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンC
- 鉄分
- カルシウム
- カリウム : 老廃物や水分を体外へ排出する利尿効果
- タラクサチン : 乳白色汁に含有される苦み成分
- イヌリン : 糖の吸収を抑え、血糖値の上昇を抑制
- ルテイン : 抗酸化作用
- アスパラギン
- リン酸
- リノール酸
タンポポの薬用効果
- 胃腸病全般(腸炎、便秘、健胃、消化不良、痔疾)
- 解熱、解毒
- 肝臓病、黄疸
- 脚気(かっけ)、むくみ、腫物、瘰癧(るいれき)
- 婦人病、乳房の腫れ、催乳
- 利尿、寝汗、発汗
- 強壮
- イボ取り
タンポポの食べ方
料理の手順
- 春に伸びた若芽と花を採集する
- 熱湯で軽く茹でる
- 冷水にさらす
上記は、苦味を取り除くための下ごしらえになります。
タンポポ料理
- おひたし
- 酢の物
- 和え物
- 天ぷら
- 炒め物
- 味噌汁や吸い物の具
タンポポ食用のまとめ
項目 | タンポポ |
---|---|
分類 | キク科タンポポ属 |
学名 | Taraxacum |
生薬名 | 蒲公英 |
場所 | 日本全国の原野や道端 |
採取時期 | 春の開花期 |
大きさ | 花茎は10~20cm |
薬用部位 | 根、茎、葉 |
調製法 | 水洗い後に天日乾燥 |