人が病気になる最も大きな要因は血液に起因しているとされています。つまり、人間にとって、血液はエネルギーとなるもので、そのエネルギーを作り出しているのが、食物ということになります。キレイなサラサラの血液を作り出すことで体質が改善され、健康が維持されるというわけです。
それは、車に例えて言い換えると、車の心臓部に当たるエンジンには、ガソリンが供給されて走り出しますが、エネルギーとなっているガソリンの品質が悪いと、エンジンの耐久性は低下して、直ぐに故障してしまいますね。
今回は、きれいな血液と汚れた血液が、いかにして作られるのか、そして、元来、人間は肉食動物なのか、草食動物なのか、という根源的な人間の体質に立ち返り、人間にとって最も良い食習慣とはいかなるものかをご紹介します。
病気の原因は汚れた血液
日常的に肉食中心の食事をしている人は、肝臓と腎臓が悪化して、自律神経機能が低下することが多いです。特に、肝臓は胃腸との関係が非常に密接であるため、胃腸が悪くなると肝臓も弱くなるケースが多いです。
人間の体は、胃腸などでの消化器の働きによって、植物性炭水化物、粗たんぱく、粗脂肪、ビタミン、ミネラルなどを源に、たんぱく質を合成しています。このような合成過程では、非常に大きなエネルギーを必要とします。そのため、胃腸を休める時間が必要となりますが、それは毎日の睡眠によって補われています。
消化作用は、胃腸に大きな負担をかけるため、ごく普通の食事をしていても胃腸には負担が伴いますので、ましてや肉食中心の食事をして暴飲暴食をした場合は、胃腸への負担は何倍にもなってしまいます。
肉のたんぱく質は、そのまま体のたんぱく質になるのではなく、いったん炭水化物に分解されてから体タンパクが生成されます。そのため、元々必要のない、肉のたんぱく質 → 炭水化物の分解ステップを負うことになります。
そのため、肉食中心の食生活では食べたものの消化作用という点については、胃腸の疲労度が大きくなります。そうなると、胃腸の働きによる消化機能は低下してしまい、その後、肝機能にも悪い影響を与えます。
また、肉は簡単には消化吸収されないため、腸内で異常発酵が起きて、老廃物や毒素が大量に発生します。これらは全て排泄されるわけではなく、腸内で吸収されるため血液中に進入して、血液は酸毒化していくのです。酸毒化した血液は、全身の細胞に運ばれ、細胞の機能障害を引き起こします。特に、腎臓の機能は障害が起こりやすいので注意が必要です。
サラサラ血液へ体質改善に必要なもの
日常生活の食生活によって、私たちの体は慢性病になることもある反面、食べる物により病気を治すことも可能なのです。そのため、日常的に食べるものは、十分に取捨選択する必要があります。
ところが、人はそれぞれ同じ体質ではないため、人それぞれの体質や生活環境に応じて、体に摂り入れる食物を考えなくてはいけません。人は消化作用が各個人で異なるため、自分に合った食物を摂取して、自分に合った食べ方をすることが、健康づくりに繋がっていきます。
一般的には、肉類、卵、牛乳、チーズなどの動物性食品を過度に多く摂取することは胃を弱めて、腸内環境を悪化させる要因になり、体内に多くの毒素を発生させます。例えば、動物性タンパク質の腐敗や腸内悪玉菌の増殖を加速させます。これらは、腸から吸収され、血液を汚す大きな要因となります。
一方、穀物を中心とした菜食中心の食生活をすれば、血液はサラサラになり、体質改善効果が望めます。このことは、元来、人間は穀物や野菜を中心とした食性を持っているからでしょう。
人間は肉食動物か草食動物か?
人間は、肉食でもあり草食でもあるが、雑食動物であるという考え方があります。ところが、人間の歯の並び方から、本来、人間は草食性の動物です。例えば、世界中には、菜食主義で肉類を一切口にしない方たちが多くいますが、健康そのもので生活できています。
その反面、肉食動物のように、肉類を中心にした動物性たんぱく質だけを食べて生活している人はいないか、あるいは非常に少ないでしょう。このことからも、元来、人間は草食動物だったのです。
私たち人間は、体のタンパクを消化器官で生成しているため、動物性たんぱく質をとる必要はないのです。ところが、肉を食べないと体力がつかない、体が成長しない、スタミナがつかない、というような風説がまかり通っています。
人はそもそも穀物や野菜を食べていれば、体内でたんぱく質を作ることができるため、敢えて肉を食べることは、嗜好食品と言ってもよいでしょう。
消化液の性質に注目すると、草食動物は肉食動物のような強力なタンパク分解酵素が存在しない肉の中に含まれるタンパクをアミノ酸くらいの状態まで分解する機能を持っていますが、それ以上の作用は持っていないのです。
それに、肉食動物と草食動物では、腸の長さが違っています。草食動物の腸の長さが長いのに対して、肉食動物は腸の長さが短く、人間の腸の長さは比較的長いことからも、人間は草食動物で、その中でも穀菜食系の動物であると言えるでしょう。
まとめ
- 病気の原因は血液に起因する
- サラサラ血液になるか、汚れた血液になるかは食物による
- 動物性脂質が多い食品は腸内悪玉菌を増殖させる
- 肉食中心の食習慣は胃腸に負担を与え、血液も汚す
- 人間の健康には野菜や穀物を中心とした穀菜食が合っている
- その理由は、元来、人間は肉食動物ではなく草食動物だから