シイタケの栽培方法|誰でも簡単にできる原木採取から駒菌の打ち込み

素人でも簡単にできる椎茸(しいたけ)の栽培方法を、山から原木を切り出すところから、原木に電動ドリルで穴を開け、その穴に種菌となる駒菌を打ち込み、シイタケの栽培環境によい場所に、原木のほだ木を組むまでのプロセスをご紹介します。

シイタケの原木栽培をするために用意するもの

今回は山林へ行き、榾木(ほだき)となる原木を切り出すことから準備したため、チェンソーを使用しました。シイタケ菌は長さ2cm程度の駒菌を使いました。

山林での原木採取

シイタケ栽培のための原木には、栽培に適した樹種と適さない樹種があります。一般的に、シイタケ栽培に適した木の種類は下記のようなものです。

  • クヌギ
  • コナラ
  • ミズナラ
  • シイ
  • カシ
  • クリ
  • ドングリ

クヌギやナラ類の樹種が最適だと言われていますが、今回、私が使用した木はドングリの木です。畑の山際に大きく成長し始めたドングリの樹が夏になると畑の影になって邪魔になると言うことで、ドングリの木を切り倒すことにしました。

チェーンソーの刃が擦り切れていたため、なかなか簡単には切り倒すことができなかったのですが、何とか高さ6m程度、根元部分が直径25cm程度にまで成長したドングリの木を切り倒すことができました。

その後、ほだ木とするため長さ1m弱程度に寸法を合わせて、木を切り揃えました。実際に、木を切り揃えようとすると、生木は曲がっていたり、枝が沢山生えていたりして、販売しているような原木のようには揃いません。

今回切り倒したドングリの樹の根元部分(直径約25cm)

シイタケ栽培の原木として適度な太さ(直径約10cm)

シイタケ栽培には少し細いドングリの木の枝(直径7cm前後)

一番下の原木は半年ほど前に切り出しておいた栗の木の原木

シイタケ種菌の選択

シイタケの種菌の種類には、下記のように3種類あります。それぞれ特徴があります。

  • オガ菌 :植菌後の成長が早い
  • 駒菌  :打ち込み作業が簡単
  • 成型駒菌:オガ菌を駒型に成型(上記2つの良いところを兼ね備えている)

今回、私が使用した種菌は駒菌です。長さ2cm程度の木片にシイタケ菌が埋め込まれているものになります。駒菌は金槌で簡単に穴に打ち込むことができて、作業が効率的に行えます。

農業屋というお店で、300個入りのサイズのものを900円弱で購入してきました。

蓋の部分には駒の直径の記載がありますので、この直径に合ったドリルで穴を開けることになります。

蓋を開けると、カビが生えたように菌が増殖しているようでした。

容器の中には下の画像のような駒菌が沢山入っていました。1/3程度の駒菌を出してみました。

電動ドリルで原木に穴を開ける

電動ドリルと駒菌用のドリルの刃を用意しました。駒菌用のドリルの刃は下の画像のように、直径8.5mm&深さ25mmのものを使用しました。

原木の穴は、タテヨコを20cmと5cmくらいの間隔で開けていきました。そのため、直径15cmのほだ木は20~25個くらいのビット穴を開けて、直径7cmのほだ木の場合は、10~15程度のビット穴になります。

原木のほだ木に駒菌を打ち込む

ほだ木と駒菌と金槌を用意して、穴に駒菌の木片を打ち込んでいきます。ドリルで開けた穴は直径8.5mmに対して、駒菌の木片の直径はそれより微妙に太くなっているため、指だけでは押し込めないため、金槌があれば簡単に打ち込めます。木片の先端は打ち込みやすいように、少しだけ細く作ってあるため、誰でも簡単にできる作業です。

シイタケ栽培に最適な場所に設置する

原木によるシイタケ栽培に最適な環境は下記のような場所だといわれています。

  • 湿度が適度に高い
  • 風通しが良い
  • 雨通しが良い
  • 朝陽が当たる
  • 西陽が当たらない

上記のような場所を探して、比較的周りに障害物がない場所に「井」の字になるように3段程度に積み上げてみました。原木を積み上げる場所には、夏になると草や笹などの雑草が生えてくるため、トタンの端切れを敷いて、その上に屋根瓦を置き、更にその上に、ほだ木にできなかったドングリの枝(直径5cm程度)を適度に敷き詰めてから、シイタケの種菌を埋め込んだ、ほだ木を積み上げていきました。

1年半後の秋にはシイタケがニョキニョキと顔を出し始めることを期待したいと思います。その頃には近況をレポートします。