酵素と健康について、細胞の新陳代謝やエネルギー生成に酵素がどのように関係しているか、酵素の働きにより人間の健康に対してどのような効果があるのか、そして、酵素を体内に補給する方法について、ご紹介します。
細胞の新陳代謝と酵素の関係
健康維持のためには、古い細胞を活動的な新しい細胞にするための新陳代謝が欠かせないのです。呼吸、消化、排泄と常日頃している体の働きは、細胞を常に新しいものにするための新陳代謝のために必要なものです。
それでは、上記のような働きと酵素との関係はどのようなものでしょうか? これらの新しい細胞へ入れ替える働きは、すべて複雑な化学反応に支えられているものです。それらが均衡を保ちながら進行していけば、体の抗生物質の合成や分解は、支障なく行われます。この化学反応を支配しているのが、酵素というわけです。
酵素と酸化の関係
例えば、私たち人間は、食べた物を体内で燃焼させて、生きていくための原動力となるエネルギーを作り出しています。この体内で燃焼する働きを、酸化といいますが、体内に酸化酵素が存在するために、光や高熱を使わなくても、36~37度程度の低温で、食べたものを燃焼させて分解することができています。
また、米や野菜などを食べているだけでも、体は成長して、健康が維持されるのは、タンパク合成酵素が機能しているからです。その他にも、人間が頭脳を働かせることができること、植物が太陽の光で光合成を行うことができること、動物が獲物を追いかけて動き回ることができること、これらすべての生命活動において酵素が支えになっています。
酵素の具体的な働きと効果
以下に、主な酵素の働きを挙げておきます。
- 老廃物を分解・処理して、血液の浄化を促進する効果がある。
- 心臓病・脳卒中の予防や治療に効果がある。
- 小児マヒや卒中の後遺症回復
- 潰瘍・炎症の治癒効果
- 以下のような肉食中心の食生活からくる疾患を引き起こしている体質を改善する効果がある。(ガン、糖尿病、高血圧、脳溢血、心筋梗塞など)
酵素を体内に補給する方法
酵素は、体内で細胞の形成とともに生産されるものであります。一方で、新陳代謝の繰り返しによって消耗したり破壊されたりして減少していきます。そのため、常日頃から食事をとることによって補給していかないと生理機能が衰退して、障害の元となります。
日本人は、酵素をどのように補給するかを昔から知っていたようです。つまり、日本人は、酵素を体内にとり込むために、みそ、しょうゆ、納豆、漬物、甘酒など添加物を含まない発酵食品を摂取してきました。これらの発酵食品には、良質な酵母菌が繁殖していて、酵素も多く含まれているのです。
現代では、このような発酵食品を主体とした食事ではなく、添加物がたっぷりと含まれた加工食品を摂取しているため、酵素を体内に取り入れ難くしているだけではなく、酵素の働きを阻害する精白米、白砂糖、精白塩、食品添加物が多く含まれた加工品を日常的に摂取しているため、体内では酵素が不足しているのです。
現代の日本人には、健康を管理するためには、もはや昔ながらの発酵食品を主体とした食生活に戻すか、酵素不足を解消するために、健康食品としての酵素を補給するしかないのです。
そうして、万病の元となっている病気になりやすい体質を改善するために、体内の酵素の不足を補って活性を高めるほかありません。