自動車と軽自動車と原付バイクの所有に掛かる年間維持費の比較

一般的に、自動車の年間維持費は思っていたよりも高く掛るものです。そのため、軽自動車が人気があるわけですが、普通自動車と軽自動車の年間維持費の差額がどれくらいになるか知っていますか?

今回は、普通自動車(2000ccクラス)と軽自動車(660cc)の一年間に掛かる維持費について、考えてみようと思います。それだけではなく、原付バイク(50cc)の年間維持費もついでに計算してみることにします。

それぞれの車の年間維持費を計算した後、各車のメリットや特長について考え、皆さんにとっての車の選択が正しいかどうかの判断材料になればと思います。

車の維持費についての一覧

家計の負担になる固定費という意味合いを込めて、車本体の購入費も含めて考えていきます。

項目説明自動車原付
車本体現金購入か自動車ローンにより異なる
自動車任意保険保険への加入は任意ですが、自動車を所有したら必須です。
自賠責保険自動車を所有した場合は加入が義務です。購入時か車検時に加入します。
自動車税自動車を登録をしていると課税されます。毎年4月に請求書が郵送されます。
重量税自動車を所有し使用していると課税されます。車検時に徴収されます。×
車検費用車検時に掛かる検査・登録・整備・手続きの費用です。×
駐車場代自動車一台に付き、一ヶ所必要な固定費です。×
消耗品・整備費タイヤ、オイル交換、ブレーキパッドなど定期的に必要な整備です。
ガソリン代使用頻度と燃費効率により変わる変動費です。

軽自動車を含む自動車と原付バイクの年間維持費についてまとめてみました。それぞれの記号は、次のような意味合いで付けています。
◎(必須)、○(ほぼ必要)、△(場合により必要)、×(不要)

普通自動車と軽自動車と原付バイクの維持費の概算と比較

項目普通自動車軽自動車原付バイク
車本体300,000150,00020,000
自動車任意保険30,00020,000(15,000)
自賠責保険13,92013,1853,466
自動車税39,50010,8002,000
重量税18,4503,300-
車検費用50,00030,000-
駐車場代10,00010,000-
消耗品・整備費60,00030,0005,000
ガソリン代80,00060,00030,000
合計601,870327,28560,466
(75,466)

上記は私の今までの経験則と一般的な条件から計算した概算になります。そのため、車の使用条件や保険の契約形態などにより、数値は若干変わる場合があります。

重要な点は、普通自動車と軽自動車の車本体の購入代金も含めて考えると、年間維持費おおよそ2倍程度違うという点です。そして、普通自動車と原付バイクでは、場合によって年間維持費の負担は10倍もコストの違いが出てくるということを知っておきましょう。

単純に、車本体の購入費用を除いて考えると、普通自動車と軽自動車では10万円強の差額にしかなりません。ところが、実際に家計の生活費に対して、どれくらい負担になるかを検討する場合は、購入費用を含めて考えるべきでしょう。

毎年、30万円程度の差額が発生するということは、10年間で300万の負担になります。300万円分の利用価値がある場合は、普通自動車を所有するのが賢い生活術ということになります。一方、車の使用頻度が少ない場合は軽自動車への乗り換えも検討してみてはいかがでしょうか?

軽自動車を使用する場合のメリットは年間維持費だけでない

軽自動車を使用する場合のメリットについて、いくつか考えてみましょう。上記の通り、全般的に普通自動車と比べると、年間維持費が安くなる点が最大のメリットになります。

中古車市場での軽自動車の販売価格を見聞きしたことはありますか?
軽自動車の中古車は、普通自動車と比べると、絶対額では普通自動車の方が高い場合がほとんどです。ところが、新車と中古車の価格差を比較してみると、軽自動車の値崩れ幅が小さいというのが現実です。

実は、軽自動車の中古車市場での価格はそれ程安くはありません。それは、軽自動車が中古車市場に流れてこないことの証でもあります。つまり、一旦、新車の中古車を購入したオーナーは、手放すことが少ないというのが現状です。

そのため、軽自動車は中古車の下取り価格や買取価格は高くなります。つまり、軽自動車には、リセールバリューが高いというのが軽自動車を購入あるいは所有する場合のメリットになります。

大都市にお住まいなら原付バイクの選択肢も検討しよう

大都市に住居を構えている方や自宅の近くに電車の駅がある場合などは、もはや軽自動車さえも必要がない場合もありますね。一年間あるいは一ヶ月間で、どれくらいの頻度で、どのような目的で車を使用しているかを考えてみましょう。

もし、車の使用の主な目的が買い物である場合は、思い切って、原付バイクに乗りけるという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか?

上記で計算した通り、原付バイクの年間維持費は、場合によってはたったの6万円程度で納まってしまいます。車がないと休日は家族で外出がし難いと考える方がいるかもしれませんね?

そのような場合は、レンタカーやカーシェアリングを利用すれば、使用した日数あるいは時間だけの費用負担で済みます。こうなれば、自動車に関する家計の費用は、「固定費」から文字通り「変動費」に変えることが出来ます。

このように、自動車に関する支出を抑えることは、家計の固定費を削減する最も簡単な方法かもしれません。

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