みなさまは毎月の家計管理をどのようにしていますか?
家計管理の方法は多くありますね。逆に言うと、それだけ、それぞれの家庭に適した家計管理の方法がたくさんあるということになるのでしょう。
最もオーソドックスな家計管理は、家計簿を付けることです。書店に行けば、家計簿コーナーがあり、ファイナンシャル・プランナーや主婦の方などが出版した実用書や実践的なノートが販売されています。
家計簿を付けた方であれば分かりますが、実際に家計簿を付けると、意外にも長く続かないという悩みが多いのも事実です。
結局、3ヵ月後には、家計簿を付けるのを忘れがちになり、6ヵ月後には、家計簿を一回も開かないという状態になる方が非常に多いのが現実でしょう。
今回は、そのような家計簿を付けることに失敗してしまった方でも、比較的簡単に、長く続けられる家計管理の方法をご紹介します。
家計簿を付ける理由を考えましょう
家計簿を付ける目的は何でしょうか? 家計簿を付けることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
実際に、家計簿は付けたものの、目的が家計簿を丁寧に間違えなく付けることになってしまっていては、家計簿を付ける意味は全くなくなってしまいます。こうなると、目的と手段が反対になってしまうパターンです。
私が考える家計簿の目的は、お金の管理をするためにするものだと思います。逆に言えば、その目的が達成できていれば、家計簿を付ける必要なないでしょう。
家計の中でも、お金の管理が必要な部分に限定して、家計簿を付ければよい訳です。つまり、毎月の支出の内、毎月同じ金額が支払われる家賃などの固定費に関しては、特に目的がなければ、毎月家計簿を付ける必要はないでしょう。
毎月、支払いが変わるような家計の支出に限定して、家計簿を付ければ、少しは家計簿に費やす負担が軽くなります。
現金の袋分け管理が非効率でお勧めできない理由
毎日、家計簿と睨めっこして、家計簿に記入するような仕方は非効率的ですので止めた方がよいでしょう。
それでは、どのような方法で家計簿を付ければよいのでしょうか?
私がお勧めする方法は、封筒などの袋を使った「袋分け管理」です。ご存知の方も多いでしょうし、この方法は賛否両論あります。
袋分け管理の一般的な方法は、家計の費目ごとに袋を用意して、そこに毎月掛かると思われるお金を配分しておき、そこから支払う時に、お金を出し入れすると言う方法になりますね。
私には、この方法もかなり非効率的な方法だと思います。わざわざお金を封筒に入れておく必要はあるでしょうか? その理由があるとすれば、封筒の中を見た時に、あといくらお金が残っているかが一目で分かることくらいです。
その反面、自宅で比較的大きな現金を管理することによるリスクや別費目のものを同時に購入した時のお金の配分など、面倒な作業が多くなったりします。
袋入れ管理で家計簿を付けるのもラクラク
私がお勧めしたい家計管理の方法は、袋分け管理ではなく、「袋入れ管理」です。袋分け管理と袋入れ管理とは何が異なるのでしょうか?
袋入れ管理は、家計の費目ごと(食費、通信費、遊興費など)に袋を用意しておきます。ここまでは袋分け管理と同じですが、袋には現金などは入れません。袋入れ管理では、袋に入れるのは、支払った分のレシートや領収書だけです。
つまり、家計の各費目ごとに封筒などの袋を用意しておき、袋には各費目を記入しておきます。そして、その費目ごとに、実際に支払った分のレシートを振り分けていくだけです。
このように、袋入れ管理であれば、誰でも、子供でさえも、簡単に出来ます。そして、袋にレシートを振り分けて入れていくだけですので、長く続けられます。
さらに、家計簿を毎回付ける必要もありません。家計簿を付ける代わりに、10日間に一回、あるいは半月(15日間)に一回、袋の中のレシートを電卓で計算するだけです。
予め、各費目ごとに毎月必要な金額を袋の表に記入しておき、例えば、半月経過した時点で、レシートの総額がいくらかを計算すれば、いくら支払い、いくら残金が残るのかが分かります。
浪費癖が強く、お金があると直ぐに使ってしまい、お金が足りなくなるような方は、半月毎の計算ではなく、1/3月(10日)ごと、あるいは1週間ごとの計算をしてもよいでしょう。
なんだか、ダイエットに成功する人が、体重計で自分の体重を毎日測ると、自然とダイエットの目標に向かいやすくなり、目的を強く意識する心理と似ていますね。
家計の袋入れ管理は企業の予算管理と同じ方法
実は、このような「袋入れ管理」の方法は、企業の予算管理の方法と同じ側面が強くあります。
一般企業では、毎年、必ず予算を策定します。そして、予算に対して実績を把握することで予算管理をしています。
この起業の予算管理の方法を応用したものが「袋入れ管理」になります。袋の表面に記載した金額が、毎月の費目毎の「予算」になります。
そして、その予算通りに順調に、家計が進捗しているかを確認するのが、毎月定期的に実施する実績管理になります。
このように、袋入れ管理を強くお勧めする理由は、ただ単純に管理の方法が簡単だからと言うわけではなく、どの企業も実施している予算と実績の管理という、実践的な方法という裏付けがあるためです。
袋入れ管理のまとめ
家計管理を袋入れ管理でする特徴とメリットを、最後にまとめておきます。
- 袋入れ管理は、レシートを袋に入れていくだけ
- 袋入れ管理は、毎月初めに予算を袋の表面に記載する
- 袋入れ管理は、月内に2回~4回程度実績を計算してチェック
- 袋入れ管理は、簡単で誰でも出来る
- 袋入れ管理は、長く続けられる
- 袋入れ管理は、企業の予算・実績管理を応用した方法