入社1ヶ月で退職をする道を選んだ理由から学ぶ仕事を選ぶ時の重要なポイント

私はかつて入社した会社をたったの1ヶ月で退職をした経験があります。実は、初めて正社員として採用してもらった会社だったのですが、まだ20代前半で若かったこともあり、あまり仕事のことを深く考えることもなく、自宅から近く、事務職だったという理由で入社してしまったのが失敗の始まりだったのですが、その失敗から学ぶべき仕事選びのポイントについて考えてみましょう。

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米国留学直後に意気揚々と入社した企業は小規模な企業

私は大学を卒業後、新卒採用で就職をするという道を選択しないで、1年間米国に語学留学しました。今考えると、この選択も如何なものかと思う節はありますが、それはさて置き、1年間の英語研修を受けて帰国した直後に、就職活動を始めました。そこで面接を受けた企業が、英語とは全く関係のない地元密着型のタクシー会社でした。

職種と仕事内容は、中小企業でしたが、総合職としての採用で、先ずは経理業務から始めて、ゆくゆくは会社の幹部として働いて貰うと言われていました。待遇面でも、大卒新入社員並みの給料で、残業もほとんどなく、実家からも近かったため、至れり尽くせりの条件でした。

簿記の知識がゼロで経理業務が務まらない窮地

ところが、その当時、私は経理業務どころか、簿記の知識も1ミリもなかったため、仕事が務まるかどうか、かなり不安でした。その点を面接時に社長に確認したのですが、仕事をする中でボチボチ覚えていってくれればそれでいいよ、とのことでしたので少し安心していました。

ところが、実際に経理業務を始めてみると、伝票の書き方さえ全くチンプンカンプンでした。(その当時はその会社の規模も小さかったこともあり、一太郎という経理ソフトを導入し始めたばかりでした)ましてや、借方や貸方と言われても、何を借りるのか何を貸すのか、というような意味不明な質問をしてしまうくらい簿記の知識が全くなかったため、入社して1週間もすると毎日が窮地に追い込まれるような日々を送ることになりました。

少人数精鋭の職場環境は仲良しクラブかアリ地獄か

そして、もう一つ日々の仕事で私を苦しめ始めたのは、仕事内容ではなく、「働く環境」でした。その会社は地元のタクシー会社としては有名ではあったのですが、一般的には中小企業の中でも比較的小規模な企業でしたので、社長の直下に事務員が私を含めて3人しかいないという少人数精鋭の職場環境でした。

とは言っても、少ない人員で膨大な仕事をこなすと言う訳ではなく、実際には決算期の時期以外は残業もなく仕事量も多くはなかったというのが現実でした。どれなのに、そんな職場環境のどこに落とし穴があったのでしょうか・・・?

小さな事務所に机が3つあるだけの閉鎖された空間の中に、年上の女性が1人と同年齢の女性が1人、合計2人の女性先輩社員は総合職としてではなく一般職の扱いのようでした。そのため、後から入社した私の職場のデスクが、上司に当たる場所に設置されていました。入社直後であっても先輩社員が部下の位置付けで、後から入社した経理業務がこなせない後輩社員である私が上司の位置付けになってしまっていました。これは直属の上司である社長の一存でこのような状況になっていたのですが・・・。

先輩と後輩、上司と部下のねじれ現象が起きている職場環境であっても、私に簿記の知識があり経理業務も一通り理解して、業務を進めることが出来れば、女性先輩社員も不満はないのでしょうが・・・。彼女たちの不満は、日々増幅しているように感じたのは、一度教わった経理の仕分けができなかった時、少しづつ言葉がキツクなって来た時でした。そのような時には、入社直後の緊張感も重なり、私の頭の中はパニック状態になり、ますます仕事内容が覚えられない罠へ嵌り込んで行きました。

急転直下の退職劇

最終的には、入社して3週間くらい経過した時期に、2人の先輩女性社員は、不満を爆発させ、社長へ直訴するまでに至りました。それでも、若い社員を将来の幹部として採用したという社長の方針は変わらず、私を擁護し続けてくれました。彼は、まだ私が入社して1ヶ月も経過していないため、業務内容に関しては少しづつ覚えていけばよいと言ってくれ、昼食は毎日一緒に連れ出してくれるほど私をかばってくれました。

ところが、その頃には、彼女たち先輩社員が私に対して、かなり嫉妬を持っていることを強く感じ取っていました。そして、私と同年齢の女性社員は、私に対してかなり対抗心を持っていることも何となく気が付いていました。私はというと、彼女のことは少し神経質な面があり、出来るだけ怒らせないように気を使うようにしていましたが、事ある毎に粗探しをするかのように迫ってくる言葉に少しづつ精神的に追い詰められていく感じがありました。

そして、私が入社して1ヶ月が経過しようとした時、再び、女性2人の先輩社員は、社長室に直談判しに行きました。間接的に社長から聞いた話しでは、仕事をする上で、これ以上迷惑をかけるのであれば、1人の女性先輩社員(どちらの先輩かは不明)は退職をすることもあるという旨の話だったと伝え聞きました。このような事態になり、社長の態度もあからさまに私の側から女性先輩社員たちの側へ方向転換したのが分かりました。そして、その翌日、私は社長室へ向かい、退職願を願い入れ、即座に受理されました。

入社1ヶ月で退職をするという経験が教えてくれたこと

入社1ヶ月で退職をしたことを失敗経験とするのであれば、この失敗が私に教えてくれたことは、仕事の業務内容に対する適性があるかどうか、ということではありません。それよりも100倍以上重要なことは、「職場での人間関係」だと実感しました。

もし仮に、その当時、私が経理の経験が豊富で仕事の適性が十分あったとしても、恐らく、あの職場環境では長く勤務するようなことはなかったのではないかと思います。もう少し、規模の大きな会社であれば、上司や先輩も厳しい方もいれば優しい方もいて、仕事が出来る方もいれば仕事が出来ない方もいるため、新入社員の気持ちを理解できる方がいたかもしれません。

ところが、一緒に働く社員がたったの3人でその直属の上司が社長という閉鎖された空間の中では、愚痴をこぼす相手もいなければ、精神的なストレスを受け止めてくれる上司も先輩もいません。そうなると行き着くところは、残念ながら誰かが会社を辞めるという選択肢しかなかったのでしょう。

長く仕事を続ける上で最も重要なことは、一緒に仕事を進める上司、先輩、同僚、後輩、部下との人間関係です。そして、働きやすい職場環境に恵まれているかどうかということが、仕事を選ぶ最も重要な条件なんだということを強く強く感じた20代前半の自分がいました。

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