風邪に強い体質へ改善する方法は食習慣にあり! 予防策と薬効食品

風邪とインフルエンザとウィルスの関係

一般的に、鼻や喉などの上気道の急性炎症が主な症状として表れる病気を「風邪」と呼んでいます。そして、風邪を引いてしまった時には、風邪薬などの薬剤を飲んで体内に侵入したウイルスを排除しようと試みます。ところが、ウイルスは外から入ってきたものではなく、自分自身の体内で生成されたものなのです。

私たち人間の腸内には無数の微生物が存在しています。そして、健康な身体では乳酸菌などの有益な菌も存在するため体内の微生物や菌は一定のバランスが保たれているのです。そのため、腸内環境が悪化すると、そのバランスが崩れて、病的なバクテリアの増殖が盛んになり、それらは崩壊しやすくなります。そして、崩壊するとウイルスに姿を変えて、次から次へと血液中に入り、血液は汚されていきます。

  • 寒冒:寒気や冷気に対する生体防御反応が衰弱して、咳、くしゃみ、鼻水などが出る
  • 感冒:寒冒が背景にある粘膜の炎症で、発熱や頭痛などの症状
  • 流行性感冒(インフルエンザ):ウイルスによる流行性感冒(細菌性の普通感冒とは異なる)

インフルエンザはウイルスの型によって、A型、B型、C型の3つに分類されます。最も感染力が強いのは、A型ウイルスで香港風邪やスペイン風邪として知られている。インフルエンザは冒される臓器組織により、大きく以下の3つに分けられる。

  • 上気道性インフルエンザ
  • 胃腸性インフルエンザ
  • 神経性インフルエンザ

上気道インフルエンザの場合は、口腔、鼻腔、気管の炎症のために咳、たん、鼻水などに悩まされ、発熱、頭痛、関節痛などの症状も出てきます。
胃腸性インフルエンザの場合は、舌苔、腹痛、下痢などの症状が出てきます。
神経性インフルエンザの場合は、吐き気やうわごとなどの脳膜刺激症状が起こります。

これらのインフルエンザ予防ワクチンは、抗原と抗体、つまり鍵と鍵穴の関係に例えられ、両方がぴったりと合致しない限り全く効果は表れません。

風邪を引くと発熱するのはなぜでしょうか?
体内ではウイルスの侵入・体内生成されると、解毒するために肝臓がフル回転して機能します。ところが、肝臓での処理が間に合わなくなると気管支や腸管膜に分布するリンパ節、首の周り、腋の下、股の付け根など、よく動く筋肉付近に分布するリンパ節に毒素が集められます。

このリンパ節には、たくさんの免疫細胞が集中していて、常に毒素を無毒化しています。ここで処理しきれなくなり、毒素が増加すると発熱を伴った強力な浄化活動が始まり、急激に毒素を分解しようとします。

これは、収集したゴミを焼却炉で燃焼する処理が行われているとも言えます。このような処理法を、急性進行性炎症と言います。つまり、風邪を引いた時の発熱は排毒過程で必要な体内現象と言えます。

過食は万病の元で風邪を引きやすくなる

腸の機能を混乱させている元凶を断つことで体質改善が図られ、風邪を引きやすい体質から脱却できるようになります。腸内環境を悪化している要因は、現代の食習慣にあります。

つまり、肉、卵、牛乳などの動物性タンパク質や精白米や白砂糖などの精白食品の摂取により腸の働きが衰える原因になっています。動物性タンパク質は腸内ではスムーズに消化されないで、腸内で滞積している間に異常な発酵が起こってしまいます。その結果、病的なウイルスが腸内に蔓延することになります。

動物性タンパク質や精白食品を多く摂取していると血液がドロドロに汚れるため、自律神経や内分泌機能もアンバランスになり、粘膜組織は非常に衰弱してしまいます。また、風邪をしばしばこじらせるような方は、上気道の組織の抵抗力が衰えている型がほとんどです。そのような上気道の抵抗力の衰退も先述した現代に見られる食習慣によって引き起こされているわけです。

このように、腸内でのウイルスの発生、腸機能の低下、自律神経や内分泌機能のアンバランスなどは、どれも慢性病を生む主要因ばかりです。このような内臓機能や神経系機能の低下は、風邪を引きやすい体質の方にも当てはまることですが、機能の低下が軽度の段階で風邪という形で表面化しているだけなのです。

そのため、風邪を引いた時に風邪薬を飲んで風邪が一旦治ったかに見える現象は、体内に慢性的に病気が起こる状況を潜在化しただけです。そのため、一度収まった風邪も、また環境のちょっとした変化や体調の変化により、風邪を度々引くことになるのです。そうしている間に、体は少しずつ蝕まれていき取り返しのつかない大きな病気に発展していきます。

風邪の症状を引き起こさない体質にするためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか?
まずは、白米や肉食中心の食習慣を止めて、玄米と野菜中心の食習慣に改めるべきでしょう。そうすることで体質の改善を図ることができます。特に、呼吸器系を強くするためには、少食を心がけましょう。

過食をし続けていると、胃腸が疲労して消化力は低下していき、外部からの体の抵抗力も衰えていきます。そのため、呼吸器系の機能が低下して、風邪を引きやすい体質となってしまうのです。刺激の強いコーヒーや甘い飲み物を止めて、薬草茶(ヨモギ茶、センブリ)や梅醤番茶などを日常的に飲みましょう。

風邪を予防するための方法

  • 過食を止め少食を心がける
  • 白米・肉食中心の食生活から玄米・菜食中心の食生活へ改める
  • 化学薬剤を服用しない
  • 腸内の有用細菌の増殖を図るため自然発酵食品を多く摂取する
  • ストレス解消をしながら、抗ストレス食品を活用する

風邪のための薬効食品と自然療法

ニンニク

ニンニクとゴボウをすりおろして、味噌を加え、熱湯を注いで飲みましょう。蒸し焼きにニンニクを毎夕食食べるのもよいでしょう。

ニンジン

ニンジン、ゴボウ、ニラ、ジャガイモ、キャベツでスープを作って食べましょう。

ショウガ

すりおろしたショウガを温めた酒に混ぜて飲む。ショウガ、シソ葉をせんじて飲む。ショウガ、干し椎茸、干し柿を煎じて服用しましょう。

レンコン

レンコンを摩り下ろして、すりおろし汁を飲みましょう。

黒豆

黒豆とヨモギを煎じて飲みましょう。

オオバコ茶

乾燥したオオバコの茎葉(オオバコ茶)を煎じて飲みましょう。

玄米食の副食

レンコン、ギンナン、春菊、ネギ、大根おろし、ショウガを積極的に摂取しましょう。