家庭菜園でも連作障害には注意!輪作をしよう

作物を作り始め、上手に栽培ができるようになると、いろいろな種類の野菜を作りたくなると同時に、また同じ野菜を更に上手に栽培して、たくさん収穫したくなります。ところが、そこに落とし穴があったりします。

agri-rensaku

連作障害の罠に注意しよう!自然界の法則を知る

同じ畑で同じ野菜ばかり栽培していると、いずれ野菜が育たなくなったり、すぐに害虫や病気に負けてしまうようなことが発生したりします。これは「連作障害」と呼ばれ、農業の世界では同じ作物を同じ耕作地で何度も続けて作付けしないという原則があります。

繰り返しになりますが、同じ作物(厳密には同じ科に属する植物)を同じ耕作地で栽培し続けると、病原菌や有害線虫が発生しやすくなったり、その耕作地の一部の栄養分が極端に不足したりするため、作物の生育が悪くなってしまいます。

土壌の栄養素のバランスを考える

それもそのはずですね。人間でも同じモノばかり食べていたら、病気になりやすく、未発達になってしまいます。例えば、肉、魚、野菜などバランスのよい食生活をしていれば、健康的になりますが、肉ばかり食べていたり、お菓子ばかり食べていれば、病気になりやすくなります。

野菜も同じ場所で栽培すれば、その野菜が成長するのに必要な栄養が極端に不足してしまうのは目に見えています。土壌の栄養が偏らないように、一箇所で毎年同じ作物を栽培するのは避けましょう。

栽培する野菜により、必要な土壌の栄養分は変ってきます。同じ野菜ばかり栽培すると、その土壌での消費される栄養分は極端に不足することになるというわけです。

様々な種類の野菜を順番に栽培する輪作

連作を避けるために、同じ畑でも、いろいろな種類の野菜を場所を替えて栽培すればよいわけです。これを、「輪作」と呼びます。つまり、3箇所あるいは4箇所に分けて、毎年同じ野菜を栽培したい場合でも、栽培する場所を順番に替えていけば、連作障害は発生しにくくなります。

例えば、畑を大きく三列に区分しておきます。一列目にはジャガイモを栽培し、二列目にはナスを栽培し、三列目にはキュウリを栽培するというように種類の異なる野菜を裂く付けします。その後、同じ野菜を栽培するにしても、今度は一列目にキュウリを栽培し、二列目にジャガイモを作付け、三列目にナスを作付けすれば、連作障害を回避することができます。

1回目2回目
一列目なすかぼちゃ
二列目ニンジン玉ねぎ
三列目トマトねぎ

この際に気を付けることは、野菜と野菜にも相性があり、1回目の作付け(前作)と2回目の作付け(後作)での野菜同士の相性があります。例えば、ナス(前作)とかぼちゃ(後作)の相性は良いのですが、ナスとトマトの相性は悪いと言う具合です。苗を植えつけておけば野菜は実を付けるわけではありません。

連作障害に強い野菜もあるよ

連作障害は、野菜の種類により起こりやすいものもあれば、そうでないものもあります。連作障害が起こりにくい野菜であれば、あまり気にすることがないかもしれません。

連作障害が起こりにくい作物は、例えば下記のような野菜です。
サツマイモ、ニンジン、カボチャ、玉ねぎ、ネギ、小松菜、春菊、ニンニク、など